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    医療情報部 副部長 博士(医学)
    大佐賀 敦 様

    秋田大学医学部附属病院は高度に専門的、先進的な医療を行う医療機関である特定機能病院に指定され、1日に約1,800名もの患者さんが来院されます。患者さんの負担を軽減する受診体制を心掛け、極力お待ちにならないシステム作りに向けた診療情報の最大限の活用を図っています。診療情報には患者さんの個人データをはじめ、血液検査、CT、MRI、胸部X線、心電図検査等の結果が登録されており、医師や看護師等の医療現場に携わる方々に情報共有されています。私たち医療情報部の役割は当院内の情報システム、ネットワークインフラを災害時でも安定して運用できる環境を整え、患者さんへの利便性を高めることです。当院では診療情報を管理するコンピュータとサーバーは、耐久性の観点から新システムへの更新作業を5~6年毎に行っています。サーバーラックは更新のたびに移設・撤去が伴うため床への固定ができず、サーバーの地震対策はラック同士を連結させ倒壊を防止する対策を採用していました。ただし、同構造では、連結作業を毎回繰り返す必要があり煩わしさを感じていました。現在使用している第8世代目のシステム更新時に免震装置の採用に踏み切った理由は、サーバーラックの倒壊に備えるためです。東日本大震災の時は建物に大きな被害もなく、また情報機器の物理的損傷もありませんでした。秋田県は地震の少ない地域と言われていますが、耐震対策ではサーバーラック倒壊の不安を払拭できませんでした。私は地震に対して専門的な見識を持ち合わせていませんが、THKのミニチュア版免震装置で内部構造を知り、また東日本大震災と同程度の揺れを体感できる免震体験車で免震効果を確認することができました。直線運動案内(Linear Motion Guide-LMガイド)機構を備えた免震装置であれば地震時の縦・横方向の揺れからも機器を守れると確信し、また床への固定を必要とせず簡単に設置できるため導入を決定しました。2017年11月にサーバーラックへの免震装置設置作業が、システム停止を伴うことなく無事完了しました。今回導入した免震装置は、計17台分です。医療情報のデータ化は、医療分野におけるAIの利活用の流れを考慮すると今後ますます加速すると思われます。患者さんの大事なデータ保護と医療現場で迅速な情報共有を図り、患者さんへのスピーディな対応を図っていくために、今後も地震対策として随時サーバーの免震化を行っていく予定です。

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