THK 免震Webサイト > 文化財展示ケース用免震テーブルVIT型概要 > VIT製品概要
歴史的価値のある重要文化財や美術品は、地震の揺れによる転倒・破損が一番の脅威です。
免震テーブルVIT型は、設置するだけで文化財の地震対策に大きな効果を得られます。
免震テーブルVIT型は、設置するだけで文化財の地震対策に大きな効果を得られます。
文化財展示ケース用免震テーブルVIT型は、
支承・減衰・復元の免震機能をコンパクトに凝縮し、
安定した作動性と免震性能の標準化を実現しました。
支承・減衰・復元の免震機能をコンパクトに凝縮し、
安定した作動性と免震性能の標準化を実現しました。
- 搭載物はボール循環方式による転がり案内ユーティリティスライドUGRに支持され、分離しない構造です。引抜き力やねじれ力にも対応し、ガタツキの無い安定した動作で搭載物を地震から守ります。
- 粘性ダンパーによる減衰機構と引張ばねによる復元機能を有します。
- 標準3波(ElCentro,Taft,Hachinohe)とJMA神戸波を入力地震動とした応答解析による性能検証と振動試験による免震性能の検証を実施しています。
- 搭載物の質量範囲を段階的に設定。その範囲ごとに最適な粘性ダンパーと引張ばねを選定し、免震性能の標準化を図りました。
なお、ビデオライブラリーには、3パターンの振動試験や、宮城県大崎市田尻総合支所観覧室での採用事例の動画が準備しております。こちらも是非ご覧ください。
VIT型の構造と部品構成
ユーティリティスライドUGRの特長
ユーティリティスライドUGRは、住宅機器やオフィス機器などの多種多様な用途に使用されています。スリムなボディーで大きな荷重を受けられ、水平・立・斜め・壁掛け・吊り下げなどのあらゆる方向の荷重に対応できます。また、スライダ両側には防塵用のエンドシールが付いており、内部への異物の侵入を防ぐと共に、地震時にはボール走行溝に付着したごみ、埃等を除去しながら作動します。
ユーティリティスライドUGRのメリット
許容荷重 | すきま調整 | |
ローラー案内 | ローラー案内本体の大きさに対して許容荷重が小さい | すきま調整が難しく、動きが重くなったり、ガタが大きくなってしまう。 |
ユーティリティ スライドUGR |
許容荷重が大きく、コンパクトな設計が可能。 | 隙間調整は不要。 (調整済み:最大ラジアルすきま+0.05mm) |
部品構成
オプション 部品記号構成部品 |
無記号 | H | A | AC | AH | ACH | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
標準構成部品 | 2軸免震ユニット | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
仕上鋼板 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
トップフレーム | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
中立位置復帰ピン | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
オプション部品 | H:スライド巾木 | - | ○ | - | - | ○ | ○ |
A:アジャスタ (ベースフレーム付き) |
- | - | ○ | ○ | ○ | ○ | |
C:自在キャスタ | - | - | - | ○ | - | ○ |
※A:アジャスタ選択時はベースフレーム付きとなり装置高さが変わります。
※C:自在キャスタはアジャスタとセットオプションとなります。(単品選択不可)
文化財展示ケース用免震テーブルVIT型の特長
搭載物質量に応じた免震性能
搭載物の質量範囲を段階的に設定することができます。搭載物の質量に応じて最適な「引張ばね(復元材)」と「粘性ダンパー(減衰材)」の組合せを設定しています。
型番 | VIT600 | VIT750 | VIT900 | VIT1200 |
---|---|---|---|---|
搭載可能 質量 搭載 質量区分 |
100~350 | 100~400 | 100~460 | 100~520 |
NL | 100~150 | 100~160 | 100~160 | 100~160 |
SL | 150~200 | 160~220 | 160~220 | 160~220 |
NM | 200~250 | 220~280 | 220~280 | 220~280 |
SM | 250~300 | 280~340 | 280~340 | 280~340 |
NH | 300~350 | 340~400 | 340~400 | 340~400 |
SH | - | - | 400~460 | 400~460 |
SS | - | - | - | 460~520 |
※搭載質量は搭載物の総質量です。(展示ケースの場合はケース内の展示品を含めた質量)
例)VIT900で搭載質量が320㎏の場合、搭載質量区分記号は"SM"となります。
■免震テーブル最大変位量
VIT600 | :σ=200mm |
VIT750・900・1200 | :σ=230mm |
■型番構成
① 呼び型番 |
② 搭載質量区分 |
③ オプション部品記号 |
|
---|---|---|---|
VIT600 | NL | 無記号 | オプションなし |
VIT750 | SL | H | スライド巾木 |
VIT900 | NM | A | アジャスタ |
VIT1200 | SM | AC | アジャスタ+自在キャスタ+スライド巾木 |
NH | AH | アジャスタ+スライド巾木 | |
SH | ACH | アジャスタ+自在キャスタ+スライド巾木 | |
SS |
性能試験
免震テーブルVIT型の性能確認試験
試験概要
行灯型独立展示ケースを免震テーブルに搭載後固定し、ケース内に展示品(ガラス製花瓶)を置いた状態で水平2軸、上下動を入力した3軸振動試験を実施。振動台上に床パネルを敷設し、免震テーブルと床面は4点アジャスタでの支持だけの非固定状態とした。
実施日
2023年6月14日
試験場所
京都大学防災研究所 強震応答実験室(3次元振動台)
試験体諸元
免震テーブル型番:VIT900-SM-ACH
展示ケース :□900×900×H2050
搭載総質量 :320kg
展示ケース :□900×900×H2050
搭載総質量 :320kg
入力地震動
1995年(平成7年)兵庫県南部地震(JMA神戸観測波,100%)
標準3波(50cm/s基準化)(ElCentro,Taft,Hachinohe)
標準3波(50cm/s基準化)(ElCentro,Taft,Hachinohe)
性能試験動画
文化財展示ケース用免震テーブル VIT型 振動試験
/1995年兵庫県南部地震 JMA神戸観測波 XYZ軸
文化財展示ケース用免震テーブル VIT型 振動試験
/1995年兵庫県南部地震 JMA神戸観測波 XY軸
文化財展示ケース用免震テーブル VIT型 振動試験
/標準3波 Taft波 XYZ軸
ご利用イメージ
類似製品の採用事例
免震テーブルVIT型