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    福岡航空交通管制部 先任航空管制技
    福岡航空交通管制部 次席航空管制技術官 祖慶 正規 様

    福岡航空交通管制部は、全国に4つある国土交通省の航空交通管制部の1つで、日本全国の空を飛んでいる航空機の管制を実施しています。空港にある管制塔がその空港を離発着する航空機の管制を行うのに対し、航空交通管制部は航空路全般を見守っています。ここ福岡管制部は西の拠点に位置付けられ、九州から大阪周辺までと唯一、太平洋・日本海を含めた洋上全空域の管制を行っています。さて、地震等の災害によって管制システムが停止した場合、日本上空を飛んでいる航空機に制限がかかります。その結果、各空港の離発着には大幅な遅延が発生し、最悪、関西から九州の上空を飛ぶ航空機のほとんどが欠航になる可能性があります。さらに、管制の対象が日本上空の航空機ですから、中国とアメリカ西海岸、あるいはアメリカ西海岸からヨーロッパを結ぶ便等も管轄下になります。つまり管制システムのサーバーに何かあれば、その影響は国内に留まらず世界中に波及することになります。もちろん不測の事態に対しては、現管制部の隣にある免震構造のATMセンターや東京管制部といったように必ず2拠点以上でのバックアップ等の体制を構築していますが、平成10年に法律で耐震基準が改正され「建物の2階以上に設置する情報処理系の機材は免震構造のフロアに設置する」ことになりました。これに伴い、福岡管制部のサーバールームもフロア免震化しています。社会が急速にITする中、システムやデータを格納するサーバーの存在なしに航空管制は成り立ちません。福岡管制部のサーバールームは空調の吹き出し口が床にあるため、免震装置設置後も吹き出し口を塞がない工夫が必要でした。THKさんの免震装置は国土交通省が定めた仕様・条件を満たしていたことはもちろん、自由設計ができ私どもの希望する寸法での免震装置の製作が可能であったため採用にいたりました。2016年4月に発生した震度7の熊本地震でも、熊本空港の管制システムはサーバーが免震化されていたため事なきを得、さらに阪神淡路や東日本大震災でもサーバーが壊れたという話しは聞いておらず、免震装置は素晴らしいものだと思っています。福岡は比較的地震のリスクが低い地域ですが、いつどこで大きな地震が起こるのかわからない状況です。万一の際にもTHKさんの免震装置がしっかり機能し、日本の空の安全に寄与していただけることを期待しています。

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