免震・制震・耐震の違い

免震とは?制震とは?耐震とは?

地震対策は、「免震」「制震」「耐震」の3つに大別されます。

免震

建物と基礎との間に免震装置を設置し、地盤と切り離すことで、建物に地震の揺れを直接伝えない構造です。

転がり支承 鋼球やローラーにより、鉛直方向には高い剛性を有しながら、水平方向の摩擦が極めて小さい支承装置。すべり支承 フッ素樹脂加工などを施したすべり材とすべり板の組み合わせによって、支承機能と減衰機能を有する装置。

制震

躯体(※)に「制震装置」を組み込み、建物に伝わった地震の揺れを吸収する構造です。
地震の揺れが上の階ほど増幅する高層ビルなどに、有効な技術です。

パネル型高減衰ゴムダンパー 建物変形時、パネルの動きによる上下部の高減衰ゴムが変形することによりエネルギーを吸収。ブラケット型オイルダンパー 建物変形時、フレームの固定側と変位側のブラケットに取り付けられたオイルダンパーの伸縮によりエネルギーを吸収。※躯体とは、建物の柱、梁、壁など構造上重要な部分を指します。

耐震

地震の力に対し、主に壁の強度を上げて耐える構造です。
建物が頑丈でも地震の揺れは建物内部に伝わり、2階・3階と上がる程、揺れが増幅します。

面材耐力壁 構造用合板や構造用パネルを用いて構成する耐力壁。筋かい耐力壁 筋かいと呼ばれる軸材を用いて構成する耐力壁。

 

ガル[gal]とは加速度の単位[cm/sec2]で、地震の大きさを示す指標の一つです。重力加速度≒980[gal]です。
・1995年 阪神・淡路大震災 818[gal] (神戸海洋気象台 南北方向)
・2004年 新潟県中越地震 897[gal] (気象庁小千谷 東西方向) などが観測されています。
*図中の加速度の値は、おおよその目安です。建物の構造、地震の大きさにより変化します。
*図中の耐力壁や制震装置・免震装置などの配置はイメージであり、実際のものとは異なります。

動きで見る免震と耐震の違い

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免震・制震・耐震の比較表(震度6レベル)

大地震が発生した際、免震システムの有無によって室内の状況にどれだけの差が生まれるのかの比較表です。

 免震制震耐震
家具転倒の可能性 低い 高い 高い
食器・ガラス類の飛散 低い 高い 高い
家電製品の転倒・破損 低い 高い 高い
躯体損傷の可能性 極めて低い 低い 高い
建物の揺れ方 地表面の揺れが直接伝わらないため、建物は地面より小さな揺れとなる。 耐震構造に比べ、上階ほど揺れが抑えられるが、地表面よりは小さくならない。 建物のゆれは1F⇒2Fと、上に行くほど大きくなる。
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