免震装置のおかげでシステムへの地震被害が皆無であったため、生産復旧活動が大いにはかどりました

当社は、半導体の後工程量産拠点として、30年以上の歴史を誇る生産工場です。特に、大規模災害時の従業員の安全確保、取引先との信頼確保、併せて経営の安定化を目指し、事業継続計画(BCP)の構築を目指しております。
前震と本震の2度にわたる大きな揺れがあった熊本地震ですが、マグニチュード6.5の前震が発生したのは2016年4月14日(木)の午後9時26分でした。当社の生産現場では夜勤作業者数名が働いていましたが、地震発生直後に保全係から「天井パネルが一部崩落しているし、生産設備も横ズレしている」とBCP責任者に電話が入りました。幸い従業員は全員無事でしたので、すぐに避難、帰宅させました。電気は通じており、またサーバーも大丈夫だと言われ、我々は明朝状況確認をすることでその晩は自宅で待機しました。
翌朝社内を確認したところ生産現場では生産設備が本来の位置から大きく移動し、天井パネルも落下している等、生産継続は不可能な状況でした。緊急対策本部をすぐに立ち上げ、まずは全社員の安否確認を第一に被害状況の詳細確認を行いました。本格的な復旧活動は翌日からとし、今後の対応策を協議しました。しかし16日(土)午前1時25分にマグニチュード7.3の本震が発生し、事務所も生産現場も状況はさらに悪化しました。
当社では仮に社屋や生産設備が無事であっても、サーバーが稼動しないと生産現場のみならず、原材料や製品の入出荷を管理するシステムが機能しません。ですから、今回の大地震に対してもサーバーが免震装置によって守られていたことは、生産および管理業務の早期復旧という意味で非常に大きかったと思います。当社のBCP方針では仮復旧目標を15日以内、本格復旧を30日以内と設定していますが、今回は実際に11日で仮復旧、25日で完全復旧が完了しました。もしサーバーに被害が出ていたらと思うと、間違いなく復旧は長期化したと考えられます。
いつ発生するか分からない地震に対して、免震装置が当社の事業継続を支えてくれたと言っても過言ではありません。実は、東日本大震災でお得意先様の工場が被災されて操業停止になったこともあり、我々協力工場に対してもBCP対策を強化してほしいという要請がありました。基幹設備であるサーバーの地震対策に対しては、耐震装置と免震装置の検討を社内で協議していました。最終的にサーバーはデリケートな装置で振動や長周期の揺れに弱いことを考慮して、免震装置の採用を決定した背景があります。
今回の熊本地震を体験することでBCP対策の大事さを、身を持って把握できました。今後は、生産設備や各種の機械、製品を保管している棚、あるいは施設全般の配管等、全方位的に災害対策を強化する必要があると考えています。今回、免震装置の有効性を大いに実感できましたので、今後も当社のBCP強化の際には重要機器への免震装置導入に関してはTHKさんにご協力をお願いしたいと考えています。また、今回の当社の実績からグループ内および取引先への免震装置の水平展開を図りました。

(THK CSRレポート 2017 より)

九州日誠電氣株式会社 生産推進事業部
(左)管理部 情報システム 主任 尾方 竜馬 様
(右)製造開発部 開発技術課 課長 井上 義朗 様
熊本地震の揺れでも問題なく機能を発揮したサーバー免震装置

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